生活環境やライフスタイル、生まれ持った体質など人それぞれ違うように、冷え性も原因によっていろいろタイプがあります。
自分がどのタイプか把握することで、効率的な冷え対策もできてくるはずです。一度自分がどのタイプの冷え性かよく考えてみましょう。
皮膚センサー異常タイプ
外部の情報を皮膚のセンサーが正常にキャッチすることにより、脳にその情報を伝えて、その時の環境に応じた体温調節をすることが出来ます。しかし、この皮膚のセンサーが何らかの理由でうまく機能しないと正しい情報がうまく脳に伝わらず体温調整ができずに冷え性になることがあります。冷房がききすぎている、気温に適していない薄着などで体を冷やす環境で長時間いることや体を締め付けすぎる衣服などを日常的に身に着けていると、皮膚のセンサーが正しく働かなくなります。気温環境に応じた衣服を身に着けるよう心がけましょう。
自律神経失調タイプ
このタイプはストレスタイプの冷え性ともいえるかもしれません。自律神経失調症とまでいかなくても、緊張やストレスなどで交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまい、その結果、血管を収縮させて血の巡り悪くなり冷えを起こしてしまうタイプです。このタイプはまず自律神経を整える方法を実践していきましょう。規則正しい生活や腹式呼吸、自分なりのストレスへの対処法、発散方法を見つけましょう。
ホルモンアンバランスタイプ
先に挙げた自律神経失調タイプとも密接な関係にもありますが、特にこのタイプは女性に多いタイプです。女性の場合、月経があるように25~30日の周期で体の変化が繰りかえされています。これをコントロールしているのが脳の視床下部という部分で、この視床下部は自律神経のバランスもつかさどっています。女性ホルモンの変化が自律神経にも影響して冷えを作り出してしまいます。更年期障害も女性ホルモンが急激に減ることによりバランスが崩れ、自律神経に影響を及ぼします。手足は冷たくても顔がほてるなどの「冷えのぼせ」のような症状も更年期にはよくある症状の一つです。ホルモンのバランスは自分ではいかんともしがたい部分がありますが、自律神経失調タイプ同様に規則正しい生活を心がけることが大切です。
パワー不足タイプ
筋力不足タイプとも言えます。心臓から送り出された血液を体の隅々まで送り、そしてまた心臓に返すためにはポンプである筋肉が必要です。運動不足などで筋力が低下していると、血液を送り出すポンプの働きが悪いために血の巡りが悪くなり、細胞に栄養素と酸素がうまくいきわたらずにエネルギーが効率的に作れなくなり冷え性になります。あまり体を動かす機会のない方は、日ごろから意識的に体を動かす、筋肉を使うことを心がけましょう。
貧血タイプ
生まれつきの体質も関係しているかもしれませんが、貧血の方は冷え性になりやすいです。赤血球のヘモグロビンは酸素を運搬する働きがあります。当然私たちの体は酸素が不足すると必要なエネルギーが作り出せなくなります。このため、貧血状態だと疲れやすくなったり、手足が冷えるなどの症状が出てきます。貧血気味の方は日ごろから栄養バランスを気を付けた食生活を心がけましょう。